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この週末は、久しぶりに士林夜市で食べ歩きしようと思って出かけてきました。
先に士林站に寄り、パンを買ってから夜市まで歩いて行くことに。
一之軒はビーガンパンのコーナーがあり、試しにカレーパン買ってみたらおいしかった。

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士林から劍潭までの道中、文林路が歩行者天国になっており、多くの人々が夜市方面にぞろぞろ歩いていた。
MRTもいつもより混んでいて何かあるのかなと思っていたんですが、どうやら周辺でイベントが開催されている模様。

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これのようです。
「NUIT BLANCHE 2022 白晝之夜」
初耳すぎて何系のイベントなのかすらもわからずその場で調べてみました。
フランス発のアート系イベントらしく、台湾では2016年から開催され、日本でも「白夜祭」として京都で開催されてるそうです。
しかし今回のイベントの具体的なテーマとか内容についてはフワッとしたことしか書かれてなくて、今ひとつ全容が掴めなかった。
まあ現場で実際に確かめてみましょうかね。

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いつもは車とバイクがバンバン走ってる文林路を好き勝手歩いていけるなんて特別感があるなあ。
などとウキウキ気分でいられたのはこの時が最後だった。
私と夫はまだ気づいていなかったーーこのイベントの鬼畜さに。

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劍潭側に近づくにつれ人の密度が高くなり始め、夜市の路地にふと横目をやると…

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え…っ?

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(拡大)

なんか人めちゃめちゃ多くない?

まだ外国人観光客戻ってきてないよな…⁉︎

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そしてあらゆる屋台にかつて見たことないくらいの長い列ができている…
何なんだこの状況、と圧倒されているうちに、

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気づいた時にはわけんからんくらいの大群衆の中に私はいたーー。
道路の端から端まで全部人。
何らかのプログラムをやってるようなマイクの音声がどこかから聞こえて来るのだが、とにかく人が多すぎて正体を目視確認できない。
なんか有名人か芸能人がいるような感じの雰囲気もしたし「柯文哲(台北市長)!」と声を上げている人も周りにいたが、結局誰の姿も確認するには至らず、実際には何もいなかったのかもしれません。

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一瞬人が掃けた瞬間に見えたのがこれ。
…何だこれ?

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劍潭站の近くには水果之王という謎の屋号が書かれたDJブースがあり、周りには踊っている人などがいた。
これが白夜祭…?
実際現場に来てみても何がテーマなのか確信できないどころかますますモヤるのだが、何なんですかねこれ。

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答えは夜市の奥の方にあるのかもしれない…
と気を取り直して夜市の中に入って行こうとするも、混みすぎててまともにまっすぐ歩けない。

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(建物を挟んで右側が文林路、左側が大東路)

ヤバいってマジで。

渋谷のスクランブル交差点ってこんな感じなのかな…⁉︎

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もみくちゃになりながら大東路へ分け入ると、

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(拡大)

こっちもやべえええええ‼︎‼︎

士林夜市には旅行時代から合わせれば100回は来てると思いますが、ここまで身動き取れないレベルで混んでたことは初めてです。
コロナ禍で長らく辛酸をなめた士林夜市が再び人で溢れる光景は本来ならば感動的なものであるはずだが、あまりに唐突かつ加減がなさすぎてそんな心情はどこかへ吹き飛んでしまった。

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こんなんただの地獄やがな…
でも屋台の食べ歩きしたい…(無理やろ)というかすかな願望を原動力に、人の流れに身を任せて夜市の奥へ。
じわりじわりと進んでいったが、廟の通りのところの路地で完全に行き詰まった。
なんかみんな上の方向を見てるなあと気づいて私も視線を移すと、

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あっ!
これはもしや最近話題の3D広告⁉︎

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へ〜こんな意外な場所に。
かわいい虎ですね。
うんこしたけど。

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とうもろこし食べようとしてる〜。
みんなキャッキャ言いながら写真や動画を撮りまくる。

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かわえ〜。
何の会社の広告なのかはさっぱりわかりませんが。

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かわい〜んですが、正直に言うと思ってたよりは立体的でもなかったというか、肉眼で見るよりこうしてカメラ越しで見たほうが見栄えするというのは感じました。
たぶん設置してる位置が低すぎてモニターの質感がはっきり見えてしまうのが原因ではないかな。
でも初めて生で見られてこの日イチ感激しました。
ただこれは、白夜祭とはなんの関係もないただの広告のようなんですよね。
結局夜市の中の方ではイベント関連のアートとかは見られずでした。
まあでも正直フワッとしたアートイベントよりこちらの広告の方がよほど印象に残ったという人は多かったんじゃないですかね。(暴言)



一晩明けると、ニュースでもこのイベントのカオスぶりが報じられていた。
夜市以外にも士林官邸や天文館など士林地区の複数箇所が会場になっていたようで、聞くところでは一晩で夜市エリアに約20万人、会場全体では約45万人が訪れたと見られており、101の年越しイベントを凌ぐ動員数だったということだそう…45万人って台北市総人口の6分の1くらいあるんですが。
しかし自分の体感では誇張した数ではないだろうなと思います。
日付が変わるまで行われたイベントだったらしくMRTも運行時間を延長していたそうで、自分が全然知らないだけで大掛かりなイベントだったんだなあと。
遠方からバスで来てた客は終バスに乗れず帰宅難民となった人もいたらしい….
「とにかく何をやってるのかがよくわからない」というのは私も思ったところなんですが、民衆からは会場へのアクセス方法の指示の不手際や動線の悪さ、作品の見せ方や乏しさ等々について数々の批判の声が集まったらしく、主催側にとっては反省点の残るイベントとなってしまった模様です。


ネットでは「史上最悪の白夜祭」と酷評される始末。
奇しくもそんな歴史的一夜に偶然居合わせてしまうとは、私と夫は持っているのかいないのか… 

まあ訪れていなかったら「どんなヤバいイベントだったんだろう」と気になって仕方なかったと思うので、行ってみて正解だったと思いますね。(強がり)





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