「もう付き合っているわけだし」


という、ゴリ男からの突然の意味不明な告白に、生まれて初めて「ワット!?」という外人風の驚きの言葉が自然と口から漏れてしまった。

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私とゴリ男が付き合っていた!?
初耳なんですけど・・・!

確かにデートは何度かした。
いや、しかし付き合おうとか付き合ってとか言ったり言われたりした記憶は全くなく、デートと言っても恋人同士の本当のデートとは違い、ただ会って茶を飲んだりしていただけだ。
茶飲み友達から一歩も進展はしていない。 

それをゴリ男はもう付き合っているなどと言うのだから、さっぱり意味が分からない。

「日本では、男女が交際する時には、まず、告白というものをしなくてはならなぬのだけど・・・」

私は混乱する気持ちを抑えつけ、そうゴリ男に諭してみた。
しかしゴリ男は「いやでももう何回も会ってるし付き合ってるよ。」 などとさらに訳の分からない発言をする。

私の言い方が分かりにくかったか?
英語がおかしかったか?
いやゴリ男の頭がおかしいだけか?
もう、何だか分からなかった。 

台湾では、男女が何度か会って茶をするだけで恋人関係に発展するというのか。
告らなくていいのか。
お互いの感情を確かめなくてもいいのか。
台湾の恋愛事情ってそんなに前衛的だったのか。 

私はもう付き合っていたのだ!これにて、長きに渡る喪女の歴史に終止符が打たれたのだ!諸手を挙げて自分を祝ってやろうではないか!
・・・そんな風に喜べるほど私の思考は柔軟ではなく、ただ呆然としていた。
 
何か知らんがゴリ男と道端で出会い、お茶したりするようになり、 何か知らんが付き合ってることにされていた。

そんな意味不明な経緯で恋人ができても、納得が出来ない。
いくらゲロオタ喪女の私にでも威厳はあるのだ。
今この瞬間にはっきり自分の気持ちを相手に伝えなければならない。
こんないい加減な状態で交際なんて、絶対に回避しなくては。

私は自分を奮い立たせて、「私はお前が好きかどうか、わからない。だから付き合えない。」と、はっきりとゴリ男に言った。

言ってやったぞ!
これですべてが終わったのだ。
これでゴリ男との不毛な関係に終止符を打てるのだ!

・・・と色めき立つ私だったが、このゴリ男、ただでは首を縦に振らなかった。
またしても私の理解の上を行く発言で私を震撼させたのである。


「付き合ってたらだんだん好きになっていくよ。」




このゴリラ押し強えええ!!!