2008年冬頃、初めて台湾に旅行に来た時。
西門の街を歩いていると、一軒の日本料理屋が目に留まった。
店名は「美觀園」。

レトロ感の漂う外観と、創業1946年という終戦直後感に、なんとなく強く印象に残った美觀園。

それから幾年月が流れ、これまで私は美觀園の前を百回は通りかかったのではないだろうか。

しかし通りかかれど通りかかれど、どんなにお腹が空いていようと、なぜか一度も入る気が起きたことがない不思議な料理屋、美觀園。

(西門は飲食店の選択肢が多すぎて、あえてイケてるかわからない日本食にチャレンジしようという方向へ進みにくかった模様)


だがしかし、2016年残暑厳しい初秋のとある日、そんな美觀園に足を踏み入れるは突然やってきた。

なぜ入ってみようと思ったかというと、西門で飲食店を探している時にちょうど雨が降り出し、その時いた場所が美觀園のすぐ近くだったからである。


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ついに積年の思いを果たす日が来たのだ。
いや別に特別な思いを抱いたことはないが。
 
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2階席に案内される。
店内は満席で、通路がとにかく狭い。
シートの背もたれの角度が完全に直角で座り心地が独特だ。
初めてのデートでここに彼女を連れてくる男性は、こいつできないと思われても文句は言えない。

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料理はとにかく種類が多く、うな丼やコロッケなんかもあったような気がするが、クオリティがわからないのでとりあえず失敗する可能性が低そうな海鮮丼を注文する。

各種刺し身と卵焼きがたっぷり入っていて、量はなかなかのものだ。
味は可も不可もない感じだった。
刺し身は新鮮そうだった。

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ゴリラが発注した焼きうどん。
おかあさんが土曜日の昼に作ってくれそうな感じの味がした。
美味しいか美味しくないかで言えば、美味しい。


料理の価格はまあまあリーズナブルだったのでコストパフォーマンスは良さそうだ。
簡単に食事を済ませたい、日本風のものが食べたい、シートの角度にこだわらない、そんな条件が重なった時に利用してみるといいかもしれないと思った。


以上、初めての美觀園体験談でした。