財布や家の鍵などの貴重品を紛失した経験がほとんどないことが自慢の人生だった私。
しかし先日、外出先で悠遊卡(MRTカード)を紛失ーー。
よくよく考えてみると、悠遊卡を失くしたのはこれが3回目だったかもしれない。
っていうかさらによくよく考えたらスマホも1回失くしたことあるし、普通に貴重品紛失しまくってる人生だったわ。

それはさておき、悠遊卡を落とした時とか忘れた時の無防備感ってやばくないですか?
というのも悠遊卡は単にMRTに乗車するためだけのものではなく、他にもバス、レンタルサイクル、観光地の渡し船などあらゆる交通機関で使用するし、コンビニやスーパー、駐車場などでは電子マネーとしても使えるし、とにかく生活において使用する場面があまりにも多すぎるカードだからだ。
どこに行くにも持って出かけるのは当たり前で、持ってる時は「何だってできちゃうぜ」という全能感がある一方で、持ってない時の無能感は凄まじい。

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中でも特に、悠遊卡不携帯でバスに乗ることになってしまった場合、「小銭(15元)持ってたっけ」とめちゃくちゃ不安になってしまう人は私以外にもいるのではないだろうか…?
※台湾のバスには両替機がない。紙幣しか持っていなかった場合どうなってしまうのかは不明

で、私が先日悠遊卡の紛失に気づいた時というのが最悪にもバスに乗る直前のことだった。
やべえよやべえよ…15元持ってなかったら詰みだ」と猛烈にハラハラしたが、不幸中の幸いか、その時の私の財布は留め具が悲鳴を上げるくらいに小銭が詰まってパンパンになっていた。
小銭を使うのが苦手で、基本的にいつも財布の中に大量の小銭が入っていることを自分のことながら忘れていた。 

小銭の持ち合わせがなかった場合どうなるのか、というのは台湾バス乗車時最大の謎ではあるのだが、それとは別にもう一つ謎がある。
乗客が現金で乗車する際、15元きっちりと投入されているかどうかを運転手はどうやって確認しているのか?という謎だ。
台湾のバスの運賃箱には、お金を投入した時に投入額を感知して電子表示するような機能はない。
ただの普通の透明の箱なのだ。
そこに乗客が一瞬で15元という半端な金額の小銭を投入したとして、運転手は本当にそれが15元ぴったりあるのか、ちゃんと確認できているのだろうかーー?

久しぶりどころかひょっとすると台湾でバスの運賃箱に小銭を入れるのは初めての経験だったかもしれない私はバスに乗り込む前その点も少し不安に思っており、乗車時、一瞬運転手の顔を見て「入れるわよ」と合図を送ってから10元玉一枚と1元玉5枚を慎重に投入した。
しかし運転手は特にこちらの手元を見ることもなく無反応。
こちらとしてはきっちり15元あることを2、3回数えてから入れたので間違いが起こるはずもないのだが、何も起こらなくてよかった…と私は安堵した。
しかし本当に運転手はどうやって投入金額を確認しているのだろう、とますます不思議になった。
あるいは、現金で乗車する乗客など超少数なのだし多少計算が合わなくても別に大した問題ではないというスタンスできちんと数えることを放棄しているのだろうか?

この件について夫に意見を求めてみると、「不要小看運將的能力(運ちゃんの力をなめるなよ)」と幽遊白書の飛影みたいな返答が返ってきた。
夫によれば、ベテランのバスの運転手ともなれば小銭投入時の音で15元あるかないかが感知できるのだという。
適当なことを…と聞き流そうとしたが、なんでも夫はその昔手持ちの小銭が足りず、数元足りないまま投入してしれっと乗ろうとしたら(犯罪)、運ちゃんに「足りんぞー」と声をかけられたことがあるというのだ。(事情を話して乗せてはもらえたそうだが) 
そういうことなら確かに、感覚で計っている説はあるかもしれない。
でも運転手によってはそこまで感覚が鋭くない人も絶対いるだろうし、多少の間違いは毎日起こっているのではないだろうかと思う。
まあ細かいことを気にしないおおらかな気風の台湾であれば、小銭の計算が多少合わなくてもよしというのはそんなに驚くような文化でもないのかもしれない。
 
話は悠遊卡に戻るが、私が悠遊卡を紛失した時に強い不安に苛まれたのには、私が落とした悠遊卡には交通カードと電子マネーカード以外にももう一つ大切な機能があったからというのもある。
それは悠遊卡の家の鍵としての機能である。
台湾には悠遊卡鍵システムを採用しているマンションが結構あるらしい。
今私が住んでいるマンションもその一つで、普通の家の鍵は存在していない。
管理組合で登録した悠遊卡がなければ家に入ることはおろか、エレベーターで家の扉の前まで行くことすらできない。
また、家の鍵はオートロック。万が一悠遊卡を持たずに一歩家の外に出てしてしまえばもう自力で家の中に入ることはできないので、うっかり悠遊卡を忘れて出かけたり出先で紛失してしまったら、めちゃくちゃ面倒なことになる。
さすがに自分がそこまで鈍臭いことをするはずはないだろうと信じてはいるが、もしうっかり悠遊卡も財布もスマホも家の中に忘れて家を出てしまったら…死あるのみやで。
(ちなみに悠遊卡を紛失した日は夜に夫と外で落ち合う約束をしていたおかげで無事に家に帰ることはできました。夫が当直の日だったら私は一体)

交通カード、電子マネー、家の鍵をすべて悠遊卡一枚でというのはとても便利だが、裏を返せば紛失時のリスクは非常に高いということ。
紛失した時に覚えた不安感を忘れずに、悠遊卡に依存しすぎのこの生活の危うさをもっと意識して暮らそう…と今回改めて気を引き締めた私だった。

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でも最後に一つ、ちょっとだけ言い訳をさせていただきたい。
どこでも悠遊卡が簡単に買えてしまうから失くしやすいんだよーーと。
悠遊卡は駅でもコンビニでもすぐに手に入るし、とても安い(本体100元)。
失くしても替わりはどこででも簡単に手に入る、その気軽さが悠遊卡の扱いをぞんざいにさせている原因ではないかと思うのだ。
…そんなもんてめえの注意力の問題だろって?
まあ…………そうでしょうね。はい。




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